2018年11月18日

アート&ドライブ 福島・群馬

【もくじ】
・今回訪ねた美術館
諸橋近代美術館・みどり市星野富弘美術館

・旅のグルメ
ドライブインで食べたあるものが
意外と美味しかった!

・おまけの観光
会津の歴史を感じる神社に行きました。

・今回のお宿
ここに行くことを目的にしてもいい
素敵な宿でした。

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【今回訪ねた美術館】

福島県耶麻郡の諸橋近代美術館
群馬県みどり市の富弘美術館
この2館を1泊2日の日程で訪ねました。


諸橋近代美術館は裏磐梯と呼ばれる
風光明媚な地域に建つ美術館。
スポーツ用品小売業、ゼビオ株式会社の
創業者である諸橋廷蔵が自身のコレクションを
公開する場として設立しました。

行くまでの道程で紅葉を楽しみにしていましたが、
枝先の葉が何となく色づいてる?という位で、
10月半ば過ぎですが今年はまだ早かったようです。

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近隣にはいくつものスキー場がある
雪の多い地域ですので、冬の間は休館。
その前の今年最後の展覧会を鑑賞しました。

パメーラ・ジューン・クルックという
イギリス人の女性作家の個展です。

クルック作品と諸橋廷蔵の出会いは
クルックの個展が開かれていたロンドンの画廊。

作品を気に入った諸橋氏がその場で全作品を
買い上げたという、とても情熱的な出会いです。

直感の判断で購入されているところをみると
何か心に響くものがあったのでしょうね。

仕事上も日々「判断」を下す立場に
おられた方でしょうから
「直感」で購入を決めたというあたり
非常に経営者気質を感じます。

ダリの美術館として有名な美術館ですが、
クルックの作品もそれに次ぐ
コレクションでしょう。

クルックの作品をこんなにまとまって見たのは
今回が初めて。

内から外を見る、外から中を覗く、
ちょっと上から群衆を俯瞰するといった
視点の面白さを感じる作品でした。

波を打っているような曲線のキャンパスが
あるのですが、見る角度により変化があり
動きが出るとの作家のコメントに
屏風の効果を思い出します。

クルックはCDジャケットも
手がけていましたので
あなたもどこかで目にしたことが
あるかもしれませんね。



つづいて、みどり市富弘美術館。

現みどり市出身の星野富弘の作品が
展示してある美術館。

IMG_3036.jpg

「道の駅・星野富弘美術館」という標識があり、
美術館自体が道の駅という形態にまずはびっくり!
(道の駅の中に美術館がある所はありますが)

周囲を見渡すと小さいながら産直所と
ドライブインがあり、
これらを含めて道の駅になっているようです。

美術館の目の前にはダム湖であるみどり湖が広がり
快晴のこの日は、乳白色がかったエメラルドグリーンの湖面が
とても綺麗な色でした。

こちらの美術館は作りがとても個性的で
丸い部屋がいくつもくっついて
一つの建物になっています。

展示室が丸いので、壁の曲面に沿って
作品が展示されています。

順路がありますが、この丸い空間のせいか
自由に歩き回りたくなりますね。

幸い見た企画展に関しては、順路を無視しても
差し支えなく鑑賞ができました。

その企画展とは「ふるさとはここに」(11/25(日)まで)。

星野富弘さんは中学校の体育教師でしたが、
クラブ活動中の事故により頚椎を損傷
24歳で手足の自由を失いました。

療養中に口に筆を加えて水彩画を描きはじめ、
絵に詩や言葉などをそえた詩画を
主な作品のスタイルとしています。

車椅子に乗り、不自由な身体で故郷に帰ってきてから
現在までの歩みを振り返るような展覧会。

初めてこちらを訪ねた私には、
星野さんのご自身が、
人生を話し語りかけてくれているようで
非常に心地よく鑑賞できました。

これからもよろしく、また来てね。
と挨拶を交わしたような感覚の内容です。

日本のどこにでもあるような、自分の故郷。

そこに生きる虫や鳥、草花や野菜、果物を通して
五体満足だった頃は気づかなかった自分を受け入れてくれる
故郷の懐の深さを表現しているようでした。

気持ちがささくれ立っている時に行くといいでしょう。
自分の小ささを素直に反省できたり、
温かい気持ちになって、前向きになれる美術館です。

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【旅のグルメ】

道の駅・猪苗代でのランチは米粉のピザ。
マルゲリータと写真のキノコとツナのクリームピザを
いただきました。

生地が米粉のせいなのか、
チーズがどっさりトッピングされているわりには
さっぱりとした味わいでぺろりと完食。
シメジがメインのキノコの風味がとても良かったです!

IMG_2988.jpg

規模の大きな道の駅で、土地のお菓子や漬物などの加工品、
野菜、果物などの農作物も充実。

磐越自動車道の磐梯猪苗代ICのすぐそばで
磐梯山がよく見えるロケーションです。

行きにいたっては「ああ、会津に来たね」と
これからの旅にワクワクし、
帰りは帰りで「いいところだったね会津。また来ようね」
なんて旅の終わりの寂しさを感じながらも、会津の魅力を
振り返るいい場所ですよ。


Desktop190.jpg

諸橋近代美術館のカフェ。
ダリの美術館らしく、カップなどの食器類には
ダリのトレードマークである「髭」が
常にデザインとして登場。

コーヒーカップの渦巻きも髭がモチーフだそうです。
展覧会に因んだケーキの用意もありますので
鑑賞後のお茶がお薦めです。


Desktop193.jpg

草木ドライブインの蕎麦がきけんちん汁。
富弘美術館のある道の駅の施設の一つ、
ドライブインって懐かしい響きですね。

この日はハーレーのおじさまグループが
ツーリングで大勢集結してました。

建物はかなり古めかしい感じ。

しかし、コンクリートむき出しの床にパイプ椅子の
食堂で食べたこの「蕎麦がきけんちん汁」が
予想外に美味しい!

まず出汁の味がちゃんとする感動。
大根はじめ、野菜の歯ごたえがしっかりあること、
蕎麦がきがたっぷり入っていること。

固形燃料も付いていたので、
最後まで暖かく食べられたのも良かったですね

これだから飲食店は見かけで
判断できないんですよね。(笑)



【おまけの観光】
今回は諸橋近代美術館に行く道すがらにあります
「土津神社」(はにつじんじゃ)へ。

こちらは会津藩初代藩主の保科正之公が
祀られた神社です。

真っ白な大鳥居がまずは目に飛び込んできて
白い鳥居って珍しいなと思いながら一礼してくぐります。

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紅葉が見頃の時期は、入口のもみじなどの木々が赤や黄色に
素晴らしい紅葉が見られるようです。
鳥居の白が青空や紅葉に一段と映えそうですね。

1675年創建、日光東照宮と比較されるほど絢爛な
作りだったそうですが、戊辰戦争で全焼。
1880年に再建されました。

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会津藩主、松平家墓所のわりに質素な感じだなぁと
思っていましたがこういう訳です。

のぼりを見ながらNHK大河ドラマ「八重の桜」を思い出し
幕末の会津の歴史に思いを馳せました。

そういえば、会津の出身の方が
明治維新は会津人にとって新たな門出でなく、
会津が消滅してしまった悲しい出来事だと話していたのを
思い出しました。
のぼりにも明治維新ではなく、
戊辰戦争150周年と記されています。

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「忘るるなかれ、会津魂」

会津で生まれた人の頭の片隅には
自身のアイデンティティとして、

あらためて主張することはなくても
幕末の会津の歴史の記憶が
刻まれているのでしょうか。

歴史を感じるいいところに行けました。


【今回のお宿】
福島県須賀川市にあります
おとぎの宿 米屋。

知り合いの方に教えていただき、
以前から行ってみたかった宿です。

BIOホテルの認定を持つ旅館で
確固たるこだわりを随所に感じる旅館ですが
押し付けがましくなく、自然に溶け込めてしまう
つくりがいいですね。

シャンプーとボディソープが同じものだったり、
ショップはセレクトショップのような感じで、
お茶受けで出るオリジナルのお菓子や、
オーガニックのドライフルーツなど。
普通のお土産にするようなお菓子や雑貨は一切なし。
この2点が個人的に驚いたところ。

温泉のお湯は無色透明で、無臭に近いもの。
どちらかというとサラリとした感じなのに
湯上りはしっとり保湿が効いている湯です。
無臭というのが私にとっては新鮮でしたね。
たいていの温泉は硫黄の香りがするものですから。

夕食は、旅館の名前にも使われている
「おとぎ話」をテーマにした季節の会席料理。

「秋のおとぎ会席 カチカチ山物語」と銘打った
お料理をいただきました。

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おとぎ話の世界を食で表現する全8品。

カラフルサラダ畑(前菜)
今夜はごちそう(椀物)
荒らされた畑(造り)
秘密の相談(凌ぎ)
いざ、山へ!(主菜)
ごめんなさい(酢の物)
心を癒やすもの(食事)
めでたしめでたし(デザート)

旬の野菜を中心に、穴子の白煮や和牛のステーキなども
加わりボリュームもあり。

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滞在中は図書室のようなラウンジで
随時コーヒーや紅茶が飲めるのも嬉しいサービスです。

カチカチ山、どんな話だっけ?と
「さるかに合戦」と混ざってしまった自分が情けない。

おとぎ話を忘れてしまった可愛そうな大人用に
食事処にも、ラウンジにも絵本が置いてありましたので
読んで思い出しました。(^^;)

宿に泊まるのを目的にしてもいいような
素敵なところです。

Desktop191.jpg


諸橋近代美術館
http://dali.jp

みどり市立星野富弘美術館
http://www.city.midori.gunma.jp/tomihiro/

土津神社
http://www.bandaisan.or.jp/entry.html?id=86536

おとぎの宿米屋
http://e-yoneya.com





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2018年11月13日

第66回 美楽会@岡本太郎美術館

第66回 美楽会@岡本太郎美術館
開催しました。
http://www.taromuseum.jp

小田急線向ヶ丘遊園駅から徒歩15分ほど
多摩丘陵の一角に広がる総合公園の生田緑地に
岡本太郎美術館はあります。

ウォーキングやハイキングをする人、
家族で遊びに来た人、
散歩をするご夫婦や恋人たち、
犬と遊ぶ人、
思い思いに穏やかな時間を過ごす人で
賑やかな公園。

すこしひんやりとした爽やかな空気の中
メタセコイヤの木立を抜けると
美術館が見えてきます。

要塞のような、秘密基地のような
そんな入り口にワクワク。

IMG_3106.jpg


こちらの美術館は常設展と企画展
2つのエリアに分かれていて
今回は常設展エリアについて
学芸員の説明付きで回りました。

時代ごとの作風の微妙な変化から
大きな変化まで。

そしてパリ留学時代や家族について、
岡本太郎の歩みを中心に聞いた話をもって
企画展へすすみます。

海外で学び、作品制作をしていたイサム・ノグチと
岡本太郎。

海外から日本を俯瞰して見ていたからこそ
日本文化とは、日本らしさとはを真摯に考え続け、
作品に反映させていったのではないでしょうか。

今回も学芸員の説明により
深い鑑賞時間を持つことができました。


2019/1/14(月祝)まで
「イサム・ノグチと岡本太郎」が開催中です。
http://www.taromuseum.jp/exhibition/current.html

IMG_3105.jpg



【今後の予定】
12/8(土)第67回美楽会 菊池寛実記念智美術館


お問い合わせはこちらまでお願い致します
美術館コンシェルジュ・牧野真理子
colorful.triplem@gmail.com



〜編集後記〜

本日のランチは美術館併設のカフェテリアTAROにて。
カジュアルなランチを楽しみました。

横浜美術館のカフェ小倉山と同じ会社の運営。
カフェやショップはこのように別会社が
運営している形態が多いですね。

お天気が良くて気温も高めでしたので
窓を開けてい為、店内全体がオープンエアのような
日差しと空気に包まれていました。

美術館に入らなくても、カフェのみの利用ができますので
公園に来た人でランチ時はとても賑やか。

偶然デザートはカフェ一押しのものを選びましたので
今回はデザートの紹介をしましょう。

企画展限定メニューから2品。

まずは「バタフライレモンティー」。
運ばれてきたときには青色ですが
下に沈んだレモンのジャムと混ぜると
紫色に変化します。
色の変化をダイナミックさと捉えて
岡本太郎・イサム・ノグチに例えているとのこと。

IMG_3111.jpg


もう一品は「和風パンケーキ」。
こちらは黒ごまたっぷりアイスを
イサム・ノグチの作品で多用される
石に見立てています。

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最後は常時メニューにある「太陽のパルフェ」。
上にドンと乗っているシュークリームが迫力ありますね!

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カフェテリアTARO:
http://www.itca-1975.co.jp/taro/menu.html


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posted by ひまわり at 23:15| 東京 ☁| Comment(0) | 神奈川県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月03日

■□■今日の美術館■□■ 群馬県立近代美術館

群馬県高崎市、
群馬の森公園にあります
群馬県立近代美術館。
 
1974年10月に開館。
 
こちらの美術館の名前を聞いて
思い出すのが
先代の館長である井出洋一郎氏。
 
私が府中市美術館で
ボランティアをしていた頃に
館長の職にあり、
そこで知ることになります。
 
親しく話をしたことこそありませんが
大学で教鞭をとりながら、館長をつとめ
美術館に出勤されている時には、
館内の様子を見て回ったり
 
ボランティアの活動時に顔を出して
いただいたりと、お見かけしたり
ちょっと言葉を交わす機会もありました。
 
美術評論家としての多くの著書の中には
素人にも分かりやすい絵画の解説で
好感の持てるものもあります。
 
若き学芸員時代は、
ミレーの美術館として国内で
不動の地位を築いている
山梨県立美術館で、
「種蒔く人」の購入をはじめ
ミレー作品の収蔵に関わったと
著書の中で知りました。
 
大学を退官されると同時に
府中市美術館から、出身地にある
群馬県立近代美術館の館長へ。
 
故郷の美術館でどんな
ご活躍をされるのだろう?
どんな企画をして、
どんな美術館にしたいと思われて
いるのだろう?
 
などと好き勝手な妄想を膨らませて
井出館長が在職中に一度は美術館を
訪問してみようと思っていましたが
 
着任されて1年経つか経たないうちに
病気で他界されたとインターネットの
ニュースで知りました。
 
人生100年時代、
故郷に戻られてまさに第二の人生を
歩み始めた矢先のことが
残念でなりません。
 
それでも美術館は在りつづける。
 
展覧会に行くだけではなく
そこに行くと思い出が
引き出される場所。
 
美術館はそんな場所にも
なりうるところなのかなと
思っています。
 
 
現在は11/11日まで
サラ・ベルナールの世界展が開催中
 
美術館と展覧会詳細は
下記のリンクよりどうぞ。
 


群馬県立近代美術館:
http://mmag.pref.gunma.jp


IMG_1801.jpg




posted by ひまわり at 08:05| 東京 ☀| Comment(0) | 群馬県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする